皆様こんばんは。

昨日に引き続き『ヒカルの碁』2巻のレビューを書いていきます。囲碁を全く知らない人間でも読んでて面白いというのは、やはり魅せ方が上手なんでしょうね。

目次

①No.2を知る男「加賀鉄男」

②「ヒカル」の才と彼の世界

③学校対抗囲碁大会、その結果は?

④新たなる門出、不穏な空気


①No.2を知る男「加賀鉄男」

加賀鉄男。第1巻最後にて颯爽と現れた青年の名です。今は将棋を極めているところですが、囲碁の実力も相当なもので囲碁教室にいた頃は塔屋アキラに次ぐ実力者だったそうです。以前より彼は将棋をやりたかったのですが、親の言いつけで囲碁教室に通わされることになります。実力を積み上げていったものの、アキラの存在によりNo.1の称号を得ることは叶いませんでした。

ある日、アキラに勝てないと家に入れてもらえないという理不尽な親の叱咤を、当のアキラに聞かれてしまいます。アキラは彼なりの優しさのつもりで自分がわざと負けることを提案しますが、加賀にとってこれほど屈辱的なことは無かったでしょう。自分はライバルだと思っていたのに、その相手は自分のことを眼中にも入れてなかったなんて。

囲碁の世界のことは僕は全く知りませんが、No.2が世に認められないことなんて往々にしてあります。というかもはやNo.2と言うものの存在自体、表に出てくる方が希有と言って良いでしょう。話が飛躍しますが、日本で2番目に高い山の名を皆様はご存知ですか?では日本で2番目に長い川の名前は?世界で2番目に流域面積の広い川は?

すぐに答えが出てくる方はごく少数なのではないでしょうか。そうなんです。No.2にはスポットライトが当たらないんです。そのことを誰よりもわかっている人間がこの加賀鉄男です。

あらすじ的な面で言えば、加賀はヒカル(佐為)と一局打ったことで彼の実力に興味を持ち、学校別の囲碁大会に出場してくれるようになります。


②「ヒカル」の才と彼の世界

中学校の囲碁大会が行われる当日、ヒカルは他校の生徒の対局を眺めていました。その対局の中で1人の手が碁盤に触れ、石が崩れてしまったのをヒカルは見ていました。崩れた石たちがどこに置いてあったの言い争っているさなか、ヒカルは瞬時に対局の流れを思い返し元通りの碁盤を再現させることに成功します。ここにヒカルの才能の片鱗を見た佐為は、ようやく自分がヒカルに惹かれた理由を悟ります。

またヒカルは囲碁に関して独自の世界観を持っているようです。碁盤の中にある9つの「星」を宇宙と考え、その周りに石を一つ一つ置いていく行為を以て自分が碁盤の上では神様になれる旨の発言をしています。何言ってんだコイツという感じですが、上の件も含めておそらく「碁盤の上で物語を紡ぐ」と言う考え方がヒカルの持つ才能であるかのように僕は感じました。この才能が今後どのようにヒカルをヒカルたらしめるのかもの凄く興味があります。


③学校対抗囲碁大会、その結果は?

ヒカル、加賀、筒井(ヒカルに詰め碁を教えていたメガネ君)の3人は葉瀬中の代表としてトーナメントを勝ち上がり、ついに優勝候補と目されている海王中学と対戦します。今までの戦いで常に勝利を収めていた加賀ですが相手の大将と対戦し、敗北を味わうことになります。筒井は相手のミスに気づき自分の得意領域に持ち込むことで勝利しました。残るはヒカルですが、やはり数える程しか実戦の経験が無い為全く歯が立ちません。しかしながらぎりぎりのラインで佐為とバトンタッチ、佐為はヒカルを勝利へと導きます。葉瀬中は見事大会で1位となりましたが、空気の読めないヒカルのご近所さんの発言により、小学生が中学生の大会に参加しているという理由で結局失格になってしまいました。

とは言え、ヒカルにも収穫はありました。「自らの力で勝てない悔しさ」と「石の流れを感じる」ことです。真剣にやって勝てないことほど悔しさを実感することはありませんから、これはヒカルにとって成長のための良い起爆剤になったことでしょう。


④新たなる門出、不穏な空気

年度が改まりヒカルとあかりは葉瀬中へ、アキラは海王中へ進学することになりました。あかりはどうもヒカルのことが好きなようで、筒井とヒカルしかいない囲碁部(加賀は元々所属しているのが将棋部なので囲碁部には在籍していません)へ顔を出しているようです。囲碁大会は「大将」「副将」「三将」の3人1組による団体戦のようで、6月にある大会に間に合わせるためにあと1人の部員が必要なんだとか。もうあかりで良いんじゃないかと僕は思うのですが、今後もう1人増えるのでしょうか。増えるにしても初心者のヒカル、定石作りが得意な中堅の筒井が既におりますので、なかなかキャラ作りが難しそうですね。べらぼうに強い部員の場合、今度はライバルであるアキラと立ち位置が似てしまう可能性があるため難しいところです。

アキラも囲碁部に入ります。海王中学の校長はアキラのような優秀な棋士が入ることで、他の生徒にも良い影響を与えると考えていますが、当の生徒たちからすれば余計なお節介だという声も上がっています。囲碁大会に出場できる代表3人の内、1人がほぼ決まってしまうのですから当然の反応です。

その嫉妬や嫉みを持つ生徒の中にはどんな方法を使ってでもアキラに勝ちたいという者もでてきます。アキラの「両手両足」を縛った状態で対局を申し込む。そんな狂気の発想がある生徒の頭をよぎることになります。果たして今後の展開はどうなるのか非常に興味深いですね。


以上、2巻の感想でした。だんだんと本作品の流れが見えてきましたね。主人公のヒカルの成長漫画である一方で、ライバルのアキラの成長漫画でもあるように思います。心理描写に関して言えばヒカルよりもアキラの方が事細かな説明が多いですからしばらくはこのままダブルヒーロー的な展開が続くのかなと予想しております。

それでは今日はこの辺で。